ヴァンパイアヒューマン−桜−
『もうすっかり日が暮れ始めたね』
霞ヶ橋の向こうの海に沈み始めたオレンジの夕日を、ミーナはじっと見つめた。
そしてミーナたちが霞ヶ橋を渡っていると、橋の真ん中らへんで一人の少年が立っていた。
『ジ、ジンタ!!』
ラッセルはジンタに気付き声を上げた。
ミーナたちは立ち止まった。
『みんな…ありがとう。俺に力を貸してくれて…ホントにありがとう』
ジンタはそう言って、ミーナたちに頭を深々と下げた。
『お礼なんていらないさ、俺たちは仲間じゃないか』
ラッセルは笑顔でそう言って、ジンタの肩を軽く叩いた。
そのラッセルの言葉を聞き、ミーナやハートもジンタに笑顔を見せた。