ヴァンパイアヒューマン−桜−


『俺…俺…頑張るから…父さんの代わりに、俺頑張るから…』


ジンタはそう言って、目から涙を零した。


『ああ、お前ならきっと昔みたいに平和と緑で溢れたトライバスタンを築けるさ』


ラッセルは誇らしげそう言った。


『みんなに出会えてホントに良かった。まだみんなの旅は続くけど、みんなも頑張って』


ジンタは涙を零しながらニコッと笑った。


『ジンタは一人じゃないんだから、その事忘れないでね』


ミーナはそう言って、ジンタの手を両手でギュッと握りしめた。


『うん…』


ジンタは頷き、右腕で涙をゴシゴシ拭った。



< 310 / 574 >

この作品をシェア

pagetop