ヴァンパイアヒューマン−桜−


そして小屋の奥から白い髭を生やした腰の曲がった老人が姿を見せた。


『ハクじぃ!!』


ミーナは大きな声をあげ、懐かしそうにハクじぃを見た。


『おや?ミーナ様ではなないか!!』


ミーナの姿を見たハクじぃは目を丸くして驚いた。


『お久しぶりですねミーナ様。大きくなりましたね』


ハクじぃはミーナに歩み寄り、しわくちゃの両手で懐かしそうにミーナの頬を包んだ。


『ハクじぃ…ハクじぃ!!』


ミーナはラルムブリッジの一件以来、ずっと心配していたハクじぃが元気な姿を見せた事に一安心し、目から涙を零した。


『おやおや、ミーナ様。どうなされたんですか?』


ハクじぃは涙を流すミーナに驚いた。



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