ヴァンパイアヒューマン−桜−
そして、王宮の広場に集められた国民たちに、ミーナは今あったことの全てを語った。
王の死…
バロンの死…
攻めいって来た者たちの正体…
ヴァンパイア・ヴィルグロースの事…
ジャックの事…
そして、自分が王に代わってこの国を再建する事を…。
ミーナの決めた覚悟に、生き残った国民たちは一致団結し、王国は再建へと進んだ。
国民たちに全てを伝えた後…ミーナは一人、王であるグラバのお墓を高台の丘に作り、グラバが好きだった向日葵の花を一輪供えた。
『お父様…あたし…あたし頑張ります。ジャックと約束したから頑張ります。この国を元通りに…きっと元通りにしてみせます』
ミーナは涙を零しながら王の墓に誓いを立てた。