ヴァンパイアヒューマン−桜−
『この男は…この男の名はウィル。ヴァンパイアを愛してしまった愚かなヒューマン。ヴィルグロースがまだヒューマンだった頃の姿でございます。そして…このウィルこそは、ワシの孫でございます』
ハクじぃは写真を握りしめて手を震わせながら悲しそうに告げた。
『ハ、ハ、ハクじぃの…ハクじぃの孫!?』
ミーナたちはあまりの事に椅子から立ち上がって驚いた。
『さようでございます。この男は…ウィルはワシの孫です。ヴァンパイアを愛して、ヒューマンの己を捨ててしまったバカな孫です』
ハクじぃは悔しそうに唇を噛んだ。
『ハクじぃ…』
ミーナはそんなハクじぃを見つめた。