ヴァンパイアヒューマン−桜−
『ワシにはウィルを救ってやる事が出来なかった…ウィルの苦しみをワシには理解してやる事が出来なかった…もう今更こんなことを言っても手遅れなのですが…』
ハクじぃはそう言って自分を責めた。
『ハクじぃ…』
ハートを自分を責めるハクじぃを心配した。
そんなハクじぃの話の中、夜はどんどん更けていった。
『ねぇ、ハートとラッセル。まだ起きてる?』
寝床に着いたミーナが、隣で眠る2人に話しかけた。
『まだ、起きてます…』
ハートは横向きに寝ながら答えた。
『同じく…』
ラッセルは仰向けになって天井を見ながら答えた。