ヴァンパイアヒューマン−桜−
★聖なる水★
翌朝―。
ミーナはまだ眠るハートとラッセルを横目に布団から起き上がり、外の空気を吸いに小屋の外へとひとり出た。
ミーナは静かな海辺をゆっくりと海に向かって歩いた。
海の向こうから昇ってくる朝日が、ひとりのミーナを優しく照らした。
ミーナは砂浜に腰を下ろした。
『おや、ミーナ様。もうお目ざめですか?』
そう言って、ハクじぃがミーナに歩み寄って来た。
『おはよう、ハクじぃ』
ミーナはハクじぃに挨拶をした。
『おはようございます、ミーナ様』
ハクじぃは笑顔で答え、ミーナの横に腰を下ろした。
『ねぇ、ハクじぃ…あたしたち必ずヴィルグロースを止めて見せるからね』
ミーナはハクじぃに力強く告げた。