ヴァンパイアヒューマン−桜−
『私はクロードに守られながらこの場所へと避難してきたのですが…携帯用に所持していた聖製水を避難のさいに失ってしまったのです。だから今残っている聖製水はラルムブリッジにしかありません』
ハクじぃは申し訳なさそうに告げた。
『ラルムブリッジにまだ希望が残されているのね。ありがとう、ハクじぃ』
ミーナはそう言って笑顔を見せた。
『では、私は朝食の用意にでもかかります』
ハクじぃはそう言って、小屋へと戻った。
『ラルムブリッジでそんな事があったのね…だから一夜にして人がいなくなった訳で…。でも、あれ!?あたしたちはどうして無事だったのかしら…どうして…まあ、いいっか』
ミーナは少しの疑問を抱きながらも、希望を胸に海を見つめた。