ヴァンパイアヒューマン−桜−
『グハッ!!』
真空波はヴィルグロースに当たり、ヴィルグロースは建物に激突し崩れ落ちた瓦礫の下に埋まった。
『ジャック…』
ミーナは自分に背を向けるジャックを涙声で呼んだ。
ジャックはスッと剣を腰にある鞘に戻し、ゆっくりとミーナに歩み寄った。
そしてミーナの前で立ち止まり、肩膝をつきしゃがみ込んだ。
『ミーナ様に剣を向けてしまった事を、どうかお許し下さい』
ジャックはミーナに頭を下げた。
『ううん、良いのよそんな事は。それより…おかえりなさいジャック』
ミーナは目から涙を零しながら笑顔で言った。