ヴァンパイアヒューマン−桜−
『わかっているわ…あたしが不安がってたりなんかしたら、国民のみんなに影響するってことぐらい…それぐらいわかっているわ…』
ミーナは淋しげに告げた。
『そうですか…』
ハートはそう言って、中庭から見える満面の星空を見上げた。
『今夜は星が凄く綺麗ですねミーナ様』
ハートがそう告げるとミーナも顔をあげ、星空を見つめた。
『うん…そうだね…』
ミーナは星空を見ながら静かに呟いた。
そして星空をを見上げる二人の間には、しばらくの間沈黙が流れた。
『あ、流れ星!!』
ハートは夜空を翔ける流れ星を見つけ指をさした。
『見ましたかミーナ様!!流れ星ですよ…ミーナ…様…!?』
ハートが話し掛けながらミーナの方を見ると、ミーナは必死に何か願いごとをしていた。