ヴァンパイアヒューマン−桜−
『何か…ラルムブリッジでの一戦が嘘のように澄み切った青空だなぁ…』
ミーナは雲一つない空を見上げた。
するとそんなミーナの目から一滴の涙が零れた。
『嘘だったら良いのにな…』
ミーナは右手で涙を拭い、グラバのお墓のある街を見渡せる丘へと足を運んだ。
『ただいま、パパ…』
ミーナはグラバの墓にお花を供えた。
そしてミーナは静かにグラバのお墓に向かって両手を合わし、目を閉じて拝んだ。
するとミーナはふと気配を感じ目を開けた。
目をあけたその先にはミーナが供えたお花の隣に、もう一束お花が供えられていた。