ヴァンパイアヒューマン−桜−
『ヴァンパイアの力を使った反動か…はたまたヴァンパイアの呪いか…』
バダックは考え込みながら告げた。
『ヴァンパイアの…呪い…』
ジャックは繰り返した。
『妖精の城に行って、ヴァンパイアの事を聞くつもりか?』
バダックがそう言うと、ジャックは深く頷いた。
『ふんっ!!行きたいのであれば行くがいい。だが、リリアが導かない限り妖精の城に続く光の階段は現れないがな…』
そう言って、バダックは小屋の中へと入っていた。
ジャックは湖の辺に座り込み、ただ妖精の城に続く光の階段が現れるのを待った。
しかし、光の階段はいっこうに現れずに夜が来て、そしてまた朝が来た。