ヴァンパイアヒューマン−桜−


『ガルディニア王様…あたしグラバドールの王グラバの娘・ミーナと申します』


ミーナはガルディニア王に自己紹介をした。


『グラバの娘…ミーナか…。我がライバル国の娘が…一体何の用なんだ…』


ガルディニア王は弱々しい声で尋ねた。


『知っておられると思いますが…グラバドールはヴァンパイアに滅ぼされました。だから、あたしたちはそのヴァンパイアを追っています。ガルディニア王、お願いします…あたしたち霧刻の谷を通らなきゃならないんです。だからあたしたちに許可証を…』


ミーナがそう言うと、ガルディニア王は黙り込んでしまった。


『ガルディニア王!!』


クロードもガルディニア王に頼み込んだ。


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