ヴァンパイアヒューマン−桜−


ロウソクがつき、辺りが明るくなった。


『あっ!!』


明るくなり、ミーナは階段を降りて来た人物の顔を見て驚いた。


『リュ、リュート!!』


ミーナとジャックの前に現れたのはガルディニアの王子リュートだった。


『久しぶりだなミーナ…』


リュートはそう言ってミーナにゆっくりと歩み寄り、驚くミーナの肩に手を回しそっと抱きしめた。


『離れて!!』


ミーナは抱きしめてきたリュートの手を払いのけた。


『久しぶりに会えたのにつれないな、ミーナ』


リュートはそう言って不敵な笑みを浮かべた。


『リュート。あなた一体どうしてこんな所に来たの?』


ミーナは声を荒げて尋ねた。



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