ヴァンパイアヒューマン−桜−
『間違っている?フフフ…そうかも知れませんね』
ヴィルグロースはそう言って、ミーナの方に振り返った。
『えっ!?』
ヴィルグロースの言葉にミーナは驚いた。
『例え間違っているとしても関係ありません。私は…サラを失ったあの日から、自らの存在理由を失くしました。その私が今存在している理由は何だと思いますか?』
ヴィルグロースは不敵な笑みを浮かべながらミーナに尋ねた。
『そ、それは…』
ミーナが答えようとするとヴィルグロースが言葉を挟んだ。
『私が今存在している理由はサラを傷つけたヒューマンたちを根絶やしにすること…ただそれだけが私の今の存在理由です』
ヴィルグロースはそう言って、ミーナを睨みつけた。