ヴァンパイアヒューマン−桜−
『喰らえ!!』
大きな衝撃波がヴィルグロースの手から放たれた。
『はぁ…はぁ…』
ミーナは避けるどころか、立ち上がれずにさえいた。
そんなミーナにヴィルグロースの放った衝撃波は、ただもの凄い勢いで近づいてきた。
そして、衝撃波はミーナへと…。
物凄い音が鳴り響き、頑丈な城壁の壁に大きな穴が開いた。
『まだネズミが生きていましたか…』
ヴィルグロースはそう言って、やれやれといった感じで頭を横に振った。
衝撃波で開いた穴のすぐ側には、膝をつきしゃがみ込むミーナとそのミーナに手を貸すジャックの姿があった。