ヴァンパイアヒューマン−桜−
『ど、どうして…?』
ミーナは何度もルシファーに触れようとしたが、触れることは叶わなかった。
そんなミーナにルシファーはただ優しい笑みを零し、ゆっくりとウィルの方へと歩き出した。
『もう…俺にはヴァンパイアのパワーが使えないのか…。これではヒューマンたちを…ヒューマンたちを根絶やしに出来ない…サラ…』
ウィルは悔しそうに唇を噛み締めた。
『もういいんだ…もういいんだウィル。君のやってきた事は、ただサラを苦しめていたんだ…』
ルシファーは優しくウィルに語りかけた。
『く、苦しめて…いた…?』
ウィルは戸惑いを浮かべた。