ヴァンパイアヒューマン−桜−
『うん…』
ウィルは静かに頷いた。
『帰ろうウィル。ハクじぃが…ハクじぃがウィルを待ってる』
ジャックはウィルの手を掴み、ゆっくりと立ち上がらせた。
『ジャック…』
そんな様子を見たミーナは笑顔を零した。
ドゴォーーン!!
突然大きな音と共に、城壁の一部分に大きな穴が開いた。
ミーナ、ジャック、ウィルはそちらの方へ目をやった。
すると、白銀の長剣を握りしめて突っ立つているリュートの姿があった。
『リュート!!』
ジャックは驚いた。
『ジャック…』
リュートはジャックを睨みつけた。