ヴァンパイアヒューマン−桜−


『ミーナ…』


リュートはミーナに近づき、ミーナをじっと見つめた。


するとそのリュートに向かって、一本のナイフが飛んで来た。


ナイフはリュートの頬をかすめた。


『ミーナ様から離れろ!!ハァ…ハァ…』


ジャックは息を切らしながら叫んだ。


『まだ動けるのか…肋骨が折れているハズなのにタフなやつだ!!』


そう言って、リュートはジャックを睨んだ。


『この体が壊れたって…この命が尽き果てたって…ミーナ様は…ミーナ様は絶対に守る!!』


ジャックはリュートを睨み返した。


『それは王宮の剣士としての忠誠心か?それとも一人の男としての愛か?』


リュートはジャックを睨みながら尋ねた。


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