ヴァンパイアヒューマン−桜−
『心の…本音?』
ミーナは戸惑いながら尋ねた。
『そうです。例えどんな相手であっても、誰も死を本気で望んでなどいません。死は必ずと言って良いほど、死の数だけ涙が流れるんですから…』
ジャックはそう言って、ウィルの顔をそっと覗き込んだ。
『笑ってる…、きっと彼はこの結末で幸せを見つけたのかもしれません。でも、もっと違う結果でウィルを救いたかったですね…それが悔やまれます』
ジャックはそう言って唇を噛んだ。
『さあ、帰りましょうミーナ様』
ジャックはそう言って、ミーナに手を差し延べた。
『…うん!!』
ミーナは力強く頷いた。