ヴァンパイアヒューマン−桜−
ハートとラッセルは宿屋に戻り、ハートはラッセルの背中の手当てをした。
『ラッセル…あなた大丈夫って言ってたけど、この傷…全然大丈夫じゃないじゃないでしょ?』
ハートはラッセルの背中の傷を見て驚きながら尋ねた。
『確かに…かなりのダメージだ…。だけど、ミーナ様に心配をかけさしたくはないからな。怪我をしたけど、ミーナ様を守れて良かった…』
ラッセルは傷の手当てをするハートに微笑みながら言った。
『王国の人間としての自分の使命を全うしたって事か…』
ハートがそう言うと、ラッセルはクスッと笑った。
『フフフ、それもあるが…ジャックと…ジャックと約束したからな』
ラッセルは何かを思い出しながら言った。