ヴァンパイアヒューマン−桜−
『俺だって、ある人物と昔から比べられて、罵られて、凄く辛かった。俺なんて必要とされてないんじゃないかって…けど、俺は死のうなんて1ミリも思わない。生きていることに意味がない…ううん、死ぬことのが意味がないと俺は思うし、今のこんなままで死ぬなんて自分が負けたみたいで悔しいだけたからな。だから俺は、生きて必ず見返してやるのさ…絶対に!!』
リュートはそう言って、雨の落ちる空を見上げた。
『見返す…』
ナズナは呟いた。
『どうだ?行く場所がないのなら、ウチに来ないか?ウチで召し使いとして、働かないか?君が望むならずっといたって構わないから…。そして、いつか一緒に見返してやろう』
リュートはそう言って笑顔を見せた。