ヴァンパイアヒューマン−桜−


ナズナはリュートと出会ったあの日々を思い出していた。


『リュート様は本当は優しいお方です。不器用で上手く優しさを表現出来ないけど、リュート様は私を救ってくれました。だから私はどんな事があってもリュート様を支えてゆくつもりです』


ナズナはそう言って笑顔を見せた。


『そうだったのね…ナズナちゃん、わかったわ。頑張ってネ』


ミーナはナズナに向けて優しく微笑んだ。


『はい!!』


ナズナは大きな声で返事をした。


『さて…帰りましょうか、ミーナ様』


ジャックはそう言って、ミーナの手を優しく引いた。


『うん』


ミーナは笑顔で頷いた。


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