ヴァンパイアヒューマン−桜−


『手紙…見なくて良いの?』


ハクじぃの隠れ家へと向かう途中、ミーナがジャックに尋ねた。


『はい…』


ジャックはただ一言そう告げた。


『ジャック…』


ミーナは少し元気のないジャックを心配した。


『大丈夫ですから』


心配そうに見つめるミーナに気づいたジャックは、ミーナに優しく微笑んだ。


二人は夜道を歩き続け、ハクじぃの隠れ家に着く頃には太陽が昇り始めていた。


『太陽…輝く太陽が眩しい…』


ジャックはハクじぃの隠れ家の近くの浜辺から太陽を見つめた。


『何か太陽を見て初めて、全てが終わったんだって…そう思えるね』


ミーナも太陽を見つめた。



< 560 / 574 >

この作品をシェア

pagetop