ヴァンパイアヒューマン−桜−
『いいんじゃよ…』
ハクじぃは向きを変え、ミーナに歩み寄った。
『ハクじぃ…』
ミーナは目を潤ませながらハクじぃを見つめた。
『いいんじゃよ、ウィルのことは。確かにウィルは私の孫ですし、会いたかったが…でも私は二人が…二人が無事だったことが何よりも嬉しいんじゃよ』
ハクじぃはそう言ってミーナの頭を優しく撫でた。
『ハクじぃ…』
ジャックはそんなハクじぃを見てやり切れない思いで呟いた。
『さあ、スープを飲んでゆっくり休みなさい』
涙ぐむミーナを優しく慰め、そしてハクじぃはスープを用意した。