ヴァンパイアヒューマン−桜−
『何者だ!!』
3人が門をくぐり抜けるやいなや、門番が3人に向けてヤリを向けた。
それにともないラッセルも、大きなこん棒を構えた。
『待って下さい!!あたし、ミーナって言います。グラバドールからやって参りました』
ミーナはヤリを構える門番に自分の正体を明かした。
『ミーナ?グラバドール?…もしやグラバドールのミーナ王女でございますか?』
門番は驚きながら尋ねた。
『はい。そうです』
ミーナは力強く頷き答えた。
『まさか…信じられぬ。グラバドールはヴァンパイアに滅ぼされたと聞いていたが…』
門番は信じられぬ様子だった。
『その件で王様に…エリック王にお会いしたいのです…あたしたちを通してください』
ミーナはそう言って、門番に頭を下げた。