ヴァンパイアヒューマン−桜−
そんな風に二人が会話を交わしていると、廊下を走る慌ただしい足音が突然近づいて来た。
そして、ミーナたちの寝室のドアが勢いよく開いた。
『た、大変です!!ヴァンパイアたちが…ヴァンパイアたちが攻めて来ました!!』
息を切らしながら、一人の兵士が大声をあげた。
その兵士の言葉にミーナとハートは驚き、ラッセルはベッドから跳び起きた。
『なにー!!ヴァンパイアだと!!ついに姿を見せやがったか…逃がさん!!』
ラッセルは大きなこん棒を握りしめ、声を荒げた。
『ヴィルグロース…』
ミーナは拳を握りしめ、凄い勢いで寝室を飛び出した。
『あ、ミーナ様!!』
ハートは寝室を飛び出したミーナを追いかけ、ラッセルもその二人の後を追いかけた。