ヴァンパイアヒューマン−桜−
ミーナがハイランドール城の1階に降りると、エリック王が入り口で立っていた。
『ミーナ、表に出てはいかん』
エリック王はミーナに忠告した。
『ヴァンパイアが攻めて来たって…本当なのですか?』
ミーナは難しい顔をしているエリック王に尋ねた。
ミーナの質問にエリック王は深く頷いた。
『ヴァンパイアと言うよりも、ヴァンパイアに血を吸われてゾンビと化したヒューマンたちだがな…』
エリック王がそう言うと同時に、凄い音が鳴り響き、城の扉が破壊された。
そして破壊された扉の向こうには、傷だらけの兵士たちと何百というゾンビと化したヒューマンたちの姿があった。
『くっ…。ミーナ、上に逃げるぞ』
エリック王はミーナの手を引っ張り、上の階へと逃げた。