ヴァンパイアヒューマン−桜−
『ンッ…ハァ…ハァ…』
首から手を放されたミーナは、床に座り込み息を切らした。
『お前が…サラが血を分けたヒューマン…』
ヴィルグロースはそう言って、冷たい目でミーナを睨んだ。
『サラ?…血を分けたヒューマン?』
ミーナには、ヴィルグロースが何を言ってるのか理解できずにいた。
『ウオォォー!!』
ヴィルグロースの突然の叫びと同時に、城が激しく揺れミーナは衝撃波によって壁まで飛ばされた。
『くっ…こ、怖い…』
ミーナは恐怖のあまり震えていた。
『クッククク』
そんなミーナの姿を見て、ヴィルグロースは突然笑い出した。
『ど、どうして罪のないヒューマンたちをあなたは殺すの?』
ミーナは震えながら尋ねた。