ヴァンパイアヒューマン−桜−
『サラ…』
そんなミーナの姿に、またヴィルグロースはサラを重ね合わせた。
『くっ…貴様を見てると…サラが重なる…貴様を見てると…ウオォォー』
ヴィルグロースは両手で頭を抱え、おぞましい雄叫びをあげた。
『ヴィルグロース…』
雄叫びを上げた後のヴィルグロースを見て、ミーナは驚いた。
なんとヴィルグロースの目からは涙が零れていた。
『貴様の姿が…サラと重なる…貴様が生きていると…俺を…俺を苦しめる…』
ヴィルグロースはミーナの胸ぐらを掴み、ミーナの胸に長く鋭い爪を突き付けた。
『消えろ!!』
ヴィルグロースは長い爪でミーナの心臓を貫こうとした。