魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
ああ、あの笑顔だ――
エリノアとレイラが好きになったあの笑顔は…ラスの前でしか見ることができない。
ネクタイを緩めてラスを抱っこすると、ラスがそのネクタイを引っ張って手遊びしながらドレスの裾を見下ろした。
「汚れちゃった…お気に入りだったんだけどな」
「綺麗にしてやるって。あと手もばっちぃぞ、帰ったら俺が丸洗いしてやるからな」
にまにま笑いつつまた寄ってきた3人にまた見向きもせずに屋敷を出ると空を見上げた。
「あいつら帰ってこねえな。仕方ねえからあいつに乗ってくか」
「サラマンダーさんに?乗せてくれるの?乗ってみたいっ」
「俺はチビに乗りたいなー」
「私は乗り物じゃないもん。コー、早く呼んで呼んでっ」
相変わらず意味を理解しないラスにきゅんきゅんな魔王は腕を伸ばして指を鳴らすと、炎を吐いていたサラマンダーが地響きと共に舞い降り、地面には大きな亀裂が走った。
「こらてめえ、壊すな!」
『先程の会話、聴こえていたぞ。俺の背に乗りたいだと?正気か』
「駄目なの?ごつごつしてて痛そうだけど乗ってみたいの。駄目?」
サラマンダーが首を下げて顎を地面に乗せると、ラスが鼻面を撫でてやり、喉をごろごろと言わせたので嬉々としてコハクの首に抱き着いた。
「コーみたいにごろごろ言ってるっ!可愛いっ」
「俺は可愛いんじゃなくてカッコイイの!ったくごろごろ言ってんじゃねえよ!早く乗せろ!」
『どうだ、俺の子を…』
にこにこ顔のラスが鼻面にちゅっとキスをすると…魔王、ご立腹。
…もちろん、サラマンダーに。
「お前チビに何してもらってんだよ!やっぱやめた。こいつには乗らねえ」
『チビ娘だけ乗れ。ちなみに俺も乗る方が得意だが。ふふふふ』
「!おいお前ちょっと人型になれ!ぶっ飛ばしてやる!」
激怒のコハクに恐れをなしたスノウたちは1歩下がったが、ラスは抱っこされたまま脚をぷらぷらさせながらコハクの鼻をちょんと押した。
「ねえコー、早くお風呂に入りたいな。一緒入るでしょ?」
「もっちろん!早く風呂!風呂!!風呂!!!」
一気にテンションMAXに。
エリノアとレイラが好きになったあの笑顔は…ラスの前でしか見ることができない。
ネクタイを緩めてラスを抱っこすると、ラスがそのネクタイを引っ張って手遊びしながらドレスの裾を見下ろした。
「汚れちゃった…お気に入りだったんだけどな」
「綺麗にしてやるって。あと手もばっちぃぞ、帰ったら俺が丸洗いしてやるからな」
にまにま笑いつつまた寄ってきた3人にまた見向きもせずに屋敷を出ると空を見上げた。
「あいつら帰ってこねえな。仕方ねえからあいつに乗ってくか」
「サラマンダーさんに?乗せてくれるの?乗ってみたいっ」
「俺はチビに乗りたいなー」
「私は乗り物じゃないもん。コー、早く呼んで呼んでっ」
相変わらず意味を理解しないラスにきゅんきゅんな魔王は腕を伸ばして指を鳴らすと、炎を吐いていたサラマンダーが地響きと共に舞い降り、地面には大きな亀裂が走った。
「こらてめえ、壊すな!」
『先程の会話、聴こえていたぞ。俺の背に乗りたいだと?正気か』
「駄目なの?ごつごつしてて痛そうだけど乗ってみたいの。駄目?」
サラマンダーが首を下げて顎を地面に乗せると、ラスが鼻面を撫でてやり、喉をごろごろと言わせたので嬉々としてコハクの首に抱き着いた。
「コーみたいにごろごろ言ってるっ!可愛いっ」
「俺は可愛いんじゃなくてカッコイイの!ったくごろごろ言ってんじゃねえよ!早く乗せろ!」
『どうだ、俺の子を…』
にこにこ顔のラスが鼻面にちゅっとキスをすると…魔王、ご立腹。
…もちろん、サラマンダーに。
「お前チビに何してもらってんだよ!やっぱやめた。こいつには乗らねえ」
『チビ娘だけ乗れ。ちなみに俺も乗る方が得意だが。ふふふふ』
「!おいお前ちょっと人型になれ!ぶっ飛ばしてやる!」
激怒のコハクに恐れをなしたスノウたちは1歩下がったが、ラスは抱っこされたまま脚をぷらぷらさせながらコハクの鼻をちょんと押した。
「ねえコー、早くお風呂に入りたいな。一緒入るでしょ?」
「もっちろん!早く風呂!風呂!!風呂!!!」
一気にテンションMAXに。