魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
部屋に戻ってきたコハクは、目を離した隙にまたもやラスとデスが寄り添って眠っているのを見て、絶句。
「こいつら…何回言っても分かってねえな」
正直言って怒り飽きた。
デスは身体は大人だが中身は小さな子供と同じで、ラスも同じようなもの。
頬を寄せ合ってすぴすぴ眠っている姿をもはや達観した瞳で見つめていたコハクは、仕方なく何も言わずにラスの隣に潜り込んだ。
「……んぅ?コー…どこ行ってたの…?」
「あ、起こしたか、ごめんごめん。ちょっと散歩行ってただけー」
すぐ抱き着いてきたラスと小さくキスを交わして腕枕をしてやりながらぐっすり眠っているデスに苦笑が込み上げた。
「よく寝てるじゃん。なんかさあ、俺とチビのガキみたいになってんなこいつ」
「うん、赤ちゃんみたいだよね。コー、シャツ脱がないの?脱がしてあげる」
コハクが2年間眠っていた時にウンディーネたちが着替えをさせてやっていたのを思い出したラスが対抗意識を燃やしてシャツのボタンに手をかけた途端、魔王、頭から湯気。
「な、な、な…っ」
「寝る時は何も着ない方が気持ちよく寝れるんでしょ?下も脱ぐ?脱がしてあげようか?」
「だ、駄目!今ものすげえことになってるから!」
ひそひそと話していた声がだんだん大きくなると、デスがもそりと動いたので慌てて互いの口に手をあてて息をひそめた。
すぐにまた寝息が聴こえたので、またコハクのボタンを外して脱がせて胸に顔を押し付けた。
「ああぁああ、チビ、デスが邪魔!デス追い出してさあ、これから楽しいことを…」
「駄目だよすっごく気持ちよく寝てるんだから。最近コーを構ってあげれてなくってごめんね?こうしてるとよく眠れそう?」
胸にコハクの顔を押し付けたまま頭を撫でていると、ぽよぽよふにゃふにゃの感触にコハクの口から出たのは…
「ふ、ふふふふふふふ……」
「コー、怖い。鼻息うるさい。デスが寝てるんだから静かにしてね」
「はーい。でもさあ…これ…逆に拷問じゃね?眠れるわけねえんだけど」
「そお?じゃあやっぱりこっちのがいいのかな」
今度はラスがコハクの腕の中に転がり込んで胸に頬ずりをすると、すらりとした腕がすぐに身体に巻き付いて抱きしめられた。
「そういや俺、2年前まで毎日拷問受けてたな」
ラスの影だった時――
「こいつら…何回言っても分かってねえな」
正直言って怒り飽きた。
デスは身体は大人だが中身は小さな子供と同じで、ラスも同じようなもの。
頬を寄せ合ってすぴすぴ眠っている姿をもはや達観した瞳で見つめていたコハクは、仕方なく何も言わずにラスの隣に潜り込んだ。
「……んぅ?コー…どこ行ってたの…?」
「あ、起こしたか、ごめんごめん。ちょっと散歩行ってただけー」
すぐ抱き着いてきたラスと小さくキスを交わして腕枕をしてやりながらぐっすり眠っているデスに苦笑が込み上げた。
「よく寝てるじゃん。なんかさあ、俺とチビのガキみたいになってんなこいつ」
「うん、赤ちゃんみたいだよね。コー、シャツ脱がないの?脱がしてあげる」
コハクが2年間眠っていた時にウンディーネたちが着替えをさせてやっていたのを思い出したラスが対抗意識を燃やしてシャツのボタンに手をかけた途端、魔王、頭から湯気。
「な、な、な…っ」
「寝る時は何も着ない方が気持ちよく寝れるんでしょ?下も脱ぐ?脱がしてあげようか?」
「だ、駄目!今ものすげえことになってるから!」
ひそひそと話していた声がだんだん大きくなると、デスがもそりと動いたので慌てて互いの口に手をあてて息をひそめた。
すぐにまた寝息が聴こえたので、またコハクのボタンを外して脱がせて胸に顔を押し付けた。
「ああぁああ、チビ、デスが邪魔!デス追い出してさあ、これから楽しいことを…」
「駄目だよすっごく気持ちよく寝てるんだから。最近コーを構ってあげれてなくってごめんね?こうしてるとよく眠れそう?」
胸にコハクの顔を押し付けたまま頭を撫でていると、ぽよぽよふにゃふにゃの感触にコハクの口から出たのは…
「ふ、ふふふふふふふ……」
「コー、怖い。鼻息うるさい。デスが寝てるんだから静かにしてね」
「はーい。でもさあ…これ…逆に拷問じゃね?眠れるわけねえんだけど」
「そお?じゃあやっぱりこっちのがいいのかな」
今度はラスがコハクの腕の中に転がり込んで胸に頬ずりをすると、すらりとした腕がすぐに身体に巻き付いて抱きしめられた。
「そういや俺、2年前まで毎日拷問受けてたな」
ラスの影だった時――