魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
舌が絡まる度にこの身体が溶けてしまうんじゃないかと思って…
この状況は自分が頭の中で思い描いた妄想なんじゃないかと思って――
だがリロイから舌を強く吸われた時身体が大きく痙攣して、はっとなったリロイが唇を離して震える瞳で見つめてきた。
「僕は…何を…」
「…リロイ…私は…あなたのことが好き。ラスを忘れられなくてもいいの。ずっと…ずっとこうしてもらいたかった…」
「だけど…あなたは…あなたは王女で…結婚をする予定で…」
「結婚するまでは自由の身だわ。リロイ…私のこと…少しは好きでいてくれているんですか…?」
結婚の話をするとリロイはすぐ言葉に詰まる。
言葉に詰まる度にこの人が自分のことを心配してくれていてるのが伝わってくるし、もしかしたら…もしかしたら特別な感情を持ってくれているんじゃないかと期待し続けてきた。
…期待をしてはいけないと言い聞かせてきたのに。
結局リロイのことを諦めることはできないのだ。
――絶句して、瞬きを忘れたかのように金色の瞳で見つめてくるリロイの唇に決死の覚悟で自らキスをした。
するとリロイが唇で押し返してきて、ついばむように何度も小さなキスをしてくれて、言葉よりも行動で答えを示してくれた。
「ああ、リロイ…私…嬉しい…。結婚するその日まで、私はあなたのもの。あなたの好きにしていいの。お願い、私を…」
「待って」
リロイの長くて細い人差し指を唇に押し当てられてそれ以上言葉が紡げなくなると、リロイは額と額にこつんとぶつけてきてぎゅうっと抱きしめてくれた。
その力強さ…
鍛えられた身体のしなやかさ…全部身体に伝わってくる。
「僕に…時間を下さい。あなたをいっときの感情で抱きたくない。身体よりも…心で繋がりたいんです。あなたを大切にしたい。だから…」
「はい。リロイ…私…毎日がこんなに楽しくなるなんて思ってもみなかった。あなたと一緒の部屋でずっと一緒に過ごせるなんて。それに…あなたの気持ちがとても嬉しい。…愛してます、リロイ」
「…僕はまだ言いませんよ。あなたに愛を囁く時は、あなたを抱く時だ」
「!」
言った傍からリロイの頬と耳が真っ赤になった。
その純情さと純朴さにきゅんとなって、リロイの胸にしなだれかかって幸せを噛み締めた。
この状況は自分が頭の中で思い描いた妄想なんじゃないかと思って――
だがリロイから舌を強く吸われた時身体が大きく痙攣して、はっとなったリロイが唇を離して震える瞳で見つめてきた。
「僕は…何を…」
「…リロイ…私は…あなたのことが好き。ラスを忘れられなくてもいいの。ずっと…ずっとこうしてもらいたかった…」
「だけど…あなたは…あなたは王女で…結婚をする予定で…」
「結婚するまでは自由の身だわ。リロイ…私のこと…少しは好きでいてくれているんですか…?」
結婚の話をするとリロイはすぐ言葉に詰まる。
言葉に詰まる度にこの人が自分のことを心配してくれていてるのが伝わってくるし、もしかしたら…もしかしたら特別な感情を持ってくれているんじゃないかと期待し続けてきた。
…期待をしてはいけないと言い聞かせてきたのに。
結局リロイのことを諦めることはできないのだ。
――絶句して、瞬きを忘れたかのように金色の瞳で見つめてくるリロイの唇に決死の覚悟で自らキスをした。
するとリロイが唇で押し返してきて、ついばむように何度も小さなキスをしてくれて、言葉よりも行動で答えを示してくれた。
「ああ、リロイ…私…嬉しい…。結婚するその日まで、私はあなたのもの。あなたの好きにしていいの。お願い、私を…」
「待って」
リロイの長くて細い人差し指を唇に押し当てられてそれ以上言葉が紡げなくなると、リロイは額と額にこつんとぶつけてきてぎゅうっと抱きしめてくれた。
その力強さ…
鍛えられた身体のしなやかさ…全部身体に伝わってくる。
「僕に…時間を下さい。あなたをいっときの感情で抱きたくない。身体よりも…心で繋がりたいんです。あなたを大切にしたい。だから…」
「はい。リロイ…私…毎日がこんなに楽しくなるなんて思ってもみなかった。あなたと一緒の部屋でずっと一緒に過ごせるなんて。それに…あなたの気持ちがとても嬉しい。…愛してます、リロイ」
「…僕はまだ言いませんよ。あなたに愛を囁く時は、あなたを抱く時だ」
「!」
言った傍からリロイの頬と耳が真っ赤になった。
その純情さと純朴さにきゅんとなって、リロイの胸にしなだれかかって幸せを噛み締めた。