魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
「チビ、俺ちょっと探したいものがあるから戻りてえんだけど…先に戻っててもいいか?」
――いつもならべったりくっついて離れないコハクから思いがけない言葉が飛び出してきたのでびっくりしたラスは、膝枕をしてやっていたコハクの顔を見下ろした。
「コー…?探し物って昨日も探してたやつ?」
「ああ、まあそうなんだけど。ちょっと諦めらんなくてさ。小僧たちと一緒に帰って来いよ」
「やだ。じゃあ私も一緒に帰る。デスも一緒帰ろ」
「………うん」
いつもとは少し様子の違うコハクのことが気にかかったラスは、皆が出入りを禁止されている地下室に籠もって探しているものの正体が気になってコハクの額にちゅっとキスをしてねだった。
「何を探してるのか教えてほしいな。私も地下室に行っていい?」
「いいけど…何書いてるのかわかんねえと思うぜ。普通の言葉で書いてねえから」
「いいの。私もベビーもコーの傍に居たいから、一緒に居させて?」
…早速きゅんきゅんした色ぼけ魔王はドレスの上からラスの腹にキスをしまくって、それをまたデスにガン見されながらも起き上がるとラスを腕の中に抱き込んだ。
「ありがとな」
「何が?あ、そうだ!クッキーを作ってきてあげる。あとオレンジティーも。コー…無理しないでね?」
捨てられた子犬のようにうるうるした瞳で上目遣いで見上げられてしまうと…魔王、見境なく爆発寸前。
「!!しません!ほら俺って天才だからすぐ見つかると思うし。チビといちゃいちゃしてえし!チビと一緒に風呂入りてえし!」
「うん、わかった」
ちゃっかり要求もしてみせた魔王はラスを抱っこして空中庭園に着くと、翼を広げて口も開けて日光浴をしていたドラちゃんの前に立った。
「ドラちゃん、グリーンリバーまで飛んでくれる?」
『ベイビィちゃんの頼みとあらば。後で俺をブラシで撫でてくれ』
「うん、わかった」
「このエロドラゴン!チビに触ってもらうことばっか考えやがって!」
『お前ほどじゃない』
ぎゃーすか喧嘩を始めたコハクの腕から降りたラスは、喧嘩が終わるまで空中庭園に咲いている花を愛でようと決めて、デスと手を繋いで綺麗に咲き誇った花を見て回った。
「魔界にお花は咲いてる?」
「………毒花なら」
――綺麗な花には、毒がある。
きっと…ラスにも。
――いつもならべったりくっついて離れないコハクから思いがけない言葉が飛び出してきたのでびっくりしたラスは、膝枕をしてやっていたコハクの顔を見下ろした。
「コー…?探し物って昨日も探してたやつ?」
「ああ、まあそうなんだけど。ちょっと諦めらんなくてさ。小僧たちと一緒に帰って来いよ」
「やだ。じゃあ私も一緒に帰る。デスも一緒帰ろ」
「………うん」
いつもとは少し様子の違うコハクのことが気にかかったラスは、皆が出入りを禁止されている地下室に籠もって探しているものの正体が気になってコハクの額にちゅっとキスをしてねだった。
「何を探してるのか教えてほしいな。私も地下室に行っていい?」
「いいけど…何書いてるのかわかんねえと思うぜ。普通の言葉で書いてねえから」
「いいの。私もベビーもコーの傍に居たいから、一緒に居させて?」
…早速きゅんきゅんした色ぼけ魔王はドレスの上からラスの腹にキスをしまくって、それをまたデスにガン見されながらも起き上がるとラスを腕の中に抱き込んだ。
「ありがとな」
「何が?あ、そうだ!クッキーを作ってきてあげる。あとオレンジティーも。コー…無理しないでね?」
捨てられた子犬のようにうるうるした瞳で上目遣いで見上げられてしまうと…魔王、見境なく爆発寸前。
「!!しません!ほら俺って天才だからすぐ見つかると思うし。チビといちゃいちゃしてえし!チビと一緒に風呂入りてえし!」
「うん、わかった」
ちゃっかり要求もしてみせた魔王はラスを抱っこして空中庭園に着くと、翼を広げて口も開けて日光浴をしていたドラちゃんの前に立った。
「ドラちゃん、グリーンリバーまで飛んでくれる?」
『ベイビィちゃんの頼みとあらば。後で俺をブラシで撫でてくれ』
「うん、わかった」
「このエロドラゴン!チビに触ってもらうことばっか考えやがって!」
『お前ほどじゃない』
ぎゃーすか喧嘩を始めたコハクの腕から降りたラスは、喧嘩が終わるまで空中庭園に咲いている花を愛でようと決めて、デスと手を繋いで綺麗に咲き誇った花を見て回った。
「魔界にお花は咲いてる?」
「………毒花なら」
――綺麗な花には、毒がある。
きっと…ラスにも。