終わらない歌
――その日の午後。

僕はいつもの帰り道を二倍の速さで歩いていた。

今日は、好きなアーティストのCDと、新しい推理小説の発売日だからだ。

まず僕は、いつもお世話になっている本屋さんに行って推理小説を買った。
そして、その足で、CDショップに行った。
店に入って真っ先に目にはいったのは、僕が買おうと思っているCDだった。人気なので、あと一枚しかない。

その一枚を手に取ろうとすると、後ろから「あっ。」と聞こえた。振り返ると、おじいさんが立っていた。
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