終わらない歌
僕は、びっくりして、思わず「どうぞっ。」と言った。すると、おじいさんが「いいのかい?欲しかったんだろ?」と、逆にびっくりされた。
「いいんです、いいんです。僕は別に。」と僕が恐縮すると、おじいさんは笑って、「ありがとう。」と言った。


その時、僕は何だか不思議な感覚に包まれた。何だか見た事のある笑顔のような気がした。


僕はしばらくそこに突っ立って、おじいさんの方を見ていたが、ふと我にかえって店を後にした。
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