ハニー×ビター
「だから意味わからんって!急に何なん?」

私の腕を握る先輩の手に力が入る
優しくとは正反対に痛いぐらいに
『私は!先輩には似合いません!!』

「だから意味わからんねん!似合うとか似合わんとか何?」

『先輩は私で遊んでるから、落とそうとしてるから……色んな言葉言ったんでしょ?』
崩れていく─…言ったらあかんのに抑えていたキモチが一気に溢れ出て口に出る……
きっと、嫌われた……
でも、止まらない……… 『矢田先輩から聞いたん
です……先輩の昔の事。
だから、遊んでるなら、優しくしないで下さ「ちゃう!!!」
私の言葉は先輩の言葉によって、かき消された

私の目からいつの間にか
涙が流れていた

─ギュッ─

そんな、私を先輩は強く
優しく抱きしめた……

何で?何で抱きしめるん?
今の聞いて私の事
嫌いになったよね?

涙が止まらない……





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