ハニー×ビター
走っていると美春がおった後ろ姿だけでもすぐ
わかんねん
どんなに人ゴミでも美春
だけは見つけれんねん

「美春…」
俺の声は花火と周りの声にかき消された

「美春!!!」
俺は振り返った美春の腕を引っ張った

やっぱ……半泣きなっとる『……さっきはゴメンな?あいつらもう、どっか行ったから「良いんです!!」
美春の声が変わった気がした
いつもと違う……

俺の考えは甘かった
“……さっきはゴメンな?あいつらもう、どっか行ったからもっかいちゃんと花火見よ?”
って言ったら
いつもの笑顔で“はい”
って言ってくれるって
多分、どっかで思ってた

でも、ちゃうかった……
「私はもう帰りますし、先輩はさっきの人と花火、楽しんで下さい……」

『え?さっきの人って里奈?つか、帰るって?』
俺は頭が混乱していた

「はい……めっちゃ綺麗な人でしたね」




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