ハニー×ビター
あかんあかん!
近いって!
今、私と先輩の距離はわずか10cmあるかないか……
こうなったのは5分前
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「最初やし一応素振りからしよか!」
『はい!』
私は素振りをしていたが、かなり下手やった
「ラケットちゃんと引いて、こう!」
『っ!!』
先輩は私を後ろから抱き締めるような体勢にして言った
「ほんで、面を平らにして振り切る!」
先輩は私の耳元で言った
私のドキドキは高まるばかり
こんなん集中できひんー!
「そうそう。」
先輩は……ドキドキも何もしてないんやろうな
何か……モヤモヤする
でも…当たり前やん!
こんなカッコ良いんやし、彼女もおるかも知らんし……
私にドキドキ何かする訳ない