My Love―お兄ちゃんとどこまでも―
まだまだ子供だと、嫌でも自覚する。



「……気持ち悪っ……;;」



ケーキを食べ過ぎたせいか、吐き気がする。

大人しく、何も考えずに今日は寝よう。

カーテンから漏れる光。

お兄ちゃんは、まだ仕事をしてるのだろう。

どうして、お兄ちゃんはここを残ってるんだろう。

私が居るせい?

母親が頼んでるとか?

私って、嫌われたり。

人に迷惑を掛けたり。

存在価値が自分でもわからない人間。

寝返りを何度も打ちながら、ネガティブな考えをなくそうと試みる。

しかし、ポジティブな事も思い付かず最悪な気分だ。



「寝れないのか?」



「ううん、もう寝るよ。おやすみ」



「おやすみ」



寝返りを打った際のシーツの擦れる音のせいか、私が寝てない事に気付いた。

顔は見てなくても、私を気にしてる優しいお兄ちゃんの顔が浮かぶ。



「貴方、いい加減にしてよ!」



「煩い!」



今なら寝れる……そう思ったのに。

両親の喧嘩する声が聞こえて、頭から布団を被った。

玄関のドアが開閉される音。



「はあ……」



母親が溜め息を吐きながら、続けて出て行く。

もう、母親が苦しいなら別れて良い。

無理に居る必要はない。

けど、私とお兄ちゃんはどうなるの?

兄妹という関係だけでも、続きますか……?







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