My Love―お兄ちゃんとどこまでも―
4日が経ち、私はお兄ちゃんと実父のマンションへと向かった。
勝手に会ってしまったけど、母親もお兄ちゃんも怒らなかった。
私がしたいようにする事が、一番だと。
「……ここ?」
「みたいだな」
平然と言うお兄ちゃんに対し、私は高層マンションを見上げて呆然。
きっと、値段までも高い。
…2001号室……。
「さ、最上階;;」
もう顎が外れそうで。
目玉が飛び出しそう。
私とは、本当に住む世界が違う。
『入ってくれ』
オートロックを解除して貰い、マンション内部に入った。
中もお洒落で、手入れが行き届いてるのがわかる。
部屋も綺麗。
ただ、4LDKでだだっ広く。
物が少ないせいか、寂しく感じてしまった。
実父はここに、1人で住んでるなんて……。
「彼が龍児君か。沙亜矢には、こんな素敵なお兄さんが居てくれたのか。あ、彼氏だったね」
コーヒーを出してくれた実父は、お兄ちゃんと仲良く話してる。
私は楽しそうな雰囲気を壊す事に申し訳なさを感じながらも、今まであった全てを話した。
家族が出来て嬉しかった。
けど、辛い事が多かった。
「……お父さんが、悪かったな。沙亜矢を、守れなかったんだ……」
実父はマグカップを持ちながら、窓際に立ち。
寂しそうな表情を浮かべた。