My Love―お兄ちゃんとどこまでも―
「私の最後の海外フライトを安全にさせろ!」



「では、違うフライトに変更を申し出て下さい。私にはこのルートしか出せません。それに、私は全フライト安全を心掛けてます」



「とんだディスパッチャーだ。おい君!」



「…………?;;」



「今すぐ新しいルートを出してくれ」



「私がですか?;;」



…勘弁して下さいよ;;

何で私を巻き込むんですか;;

ヨシダ機長と一緒に居た、今回は副操縦士を務めるマルヤマ機長が苦笑いで手を合わせた。

仕方なく、飛行プランに目を通して新しいルートがないのか検索。

ないわけではない。

しかし、天候も考えた結果がこのルート。

最善で安全なルートだった。



「こちらをご覧下さい。私も先輩が提示したプランが一番かと思います」



私はルートの検索結果をプリントアウトし、立ち上がった。

そして紙を見せながら、ヨシダ機長に説明。

だが、怒りに手を震わせながら、検索結果のプリントをグシャグシャに丸められた。



「君までも私のフライトを危険に晒すのか!」



「はい?」



「長距離フライトで機体を何度も揺らす何て出来るか!!」



「……では、積乱雲にでも突入しますか」



「え……?」


私は気象データをプリントアウトし、カウンターにバンッと置いた。
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