ボクは桜、キミは唄う
「私は洗うよ」

「うえぇっ?マジで?」

だから、また明日も繋いでねって言ったら、柚木君は真っ赤になって「おぉ」って返事した。

「あー、ナカと新の事さ。あれ、あんまり気にするなよ?」

「なんで?気になるよ?」

「うん、でも、あいつらは周りがどうこう言って変わる奴らじゃないから。自分達でなんとかするだろ?」

なんだか冷たい感じもしたけど、意地っ張りなナカちゃんなら、仕方ないか。

何か余計な事言えば逆に怒られそう。

今は黙って見守るのが1番なのかもしれない。

「……うん」

それでもやっぱり引っ掛かる。

「大丈夫」

何を根拠にそう言えるのかはわからないけど、柚木君はそんな私を安心させる為に、そう断言して、

「じゃ、また明日」

大きく手を振って帰って行った。

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