ボクは桜、キミは唄う
「くくっ。はる君がいなかったら、あんたを呼び出すのは簡単」

マネージャーがニヤッと笑った。

ナカちゃんが連れてかれたと言うのは、ウソ?

焦った私は急いで引き返そうとしたけど、先回りした男の先輩に道を塞がれてしまった。

どうしよう?

大声を出せば誰かが気づいて来てくれるだろうか?

けど、恐怖で声が出ない。

「そんなに怯えなくても大丈夫」

マネージャーは私を冷たい目で見下ろしながらジリジリ歩み寄ってくる。

そして、

「正直、とっても目障りなの。けど、私優しいから、どっちにするか選ばせてあげる」

と言うと目配せし、気づいた高田先輩と男の先輩は、私を壁に叩き付け、両腕を押さえた。

「っ痛っ」

マネージャーは、身動きが取れなくなった私に近づく。

そして、私の制服のリボンに手をかけた。


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