ボクは桜、キミは唄う
ブラジャー1枚になったわたしの上半身。

恥ずかしさで私は俯き、キュッとつぶった目から涙がこぼれ落ちた。

パシャッ。

その時、携帯のシャッター音が聞こえてきた。

目を開けて見ると、私の体を何枚も撮影しているマネージャーがそこにいる。

そして、写した画像を私に見せてきた。

「これ、学校中にばらまかれたら、困る?」

やっと、マネージャーの意図がわかった。

「嫌だったらやめてあげてもいいよ?」

ニヤッとしたマネージャーは

「はるくんと別れるならね」

勝ち誇ったように私の頬に携帯をペチペチと当てた。

「どうする?」

そんなの……。

「……ない」

こんな手段でしか柚木君を奪う方法を見つけられないなんて。

「は?」

間違ってる。


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