ボクは桜、キミは唄う

「別れない」

私は悔しさと恥ずかしさで涙をボロボロこぼしながらも、マネージャーをキッと睨みつけた。

「はぁ？」

マネージャーは怒りが頂点に達したのか、顔を歪ませて私を見ると、髪の毛をわしづかみしてグイッと引っ張り上げてきた。

「あんた、自分の言ってる事わかってる？」

髪の毛がブチブチ抜ける音がする。

「わかってる」

私が言い終える前に、マネージャーのビンタが飛んできた。

左頬がジンジン熱い。

それでも変わらない私の気持ちに苛立ったのか

「バカは言っても治らないみたい。好きにしていいよ」

マネージャーは男の先輩に向かって、私を投げつけた。

投げつけられた勢いで、地面に仰向けになった私に、男の先輩がまたがって来る。