ボクは桜、キミは唄う
「大丈夫?」
脩君はワイシャツを脱ぎTシャツ姿になると、私の体を覆うようにしてバサッとかけてくれた。
「軽くボール蹴ろうかな〜と思ってグラウンド出たら、楓ちゃんが変な方向に走ってくのが見えたからさ。何だろな〜って、最初は気にしなかったんだけど、高田と坂下で昨日ヒソヒソ話してたのを思い出して、嫌な予感して来てみたんだ」
私はかけられたワイシャツをギュッつかみ、そこに顔も埋め、ガタガタ震えるながら聞いていた。
脩君が心配して私の頭を撫でようとするけど、その触れる手にさえも怯え、私の体はビクッと大きく揺れる。
「間に合って、良かったよ」
背中から脩君の声がした。
けど、返事はできない。
ピロロロロッ。
突然私の携帯の着信音が鳴り出した。
気づいた脩君は立ち上がり、投げ捨てられた私の鞄から携帯を取り出す。
「着信、柚木遥斗。どうする?」
柚木君……もう学校着いたのかな。
私がいない事を心配してくれてるのかな。
でもこんな姿見せられない。
脩君はワイシャツを脱ぎTシャツ姿になると、私の体を覆うようにしてバサッとかけてくれた。
「軽くボール蹴ろうかな〜と思ってグラウンド出たら、楓ちゃんが変な方向に走ってくのが見えたからさ。何だろな〜って、最初は気にしなかったんだけど、高田と坂下で昨日ヒソヒソ話してたのを思い出して、嫌な予感して来てみたんだ」
私はかけられたワイシャツをギュッつかみ、そこに顔も埋め、ガタガタ震えるながら聞いていた。
脩君が心配して私の頭を撫でようとするけど、その触れる手にさえも怯え、私の体はビクッと大きく揺れる。
「間に合って、良かったよ」
背中から脩君の声がした。
けど、返事はできない。
ピロロロロッ。
突然私の携帯の着信音が鳴り出した。
気づいた脩君は立ち上がり、投げ捨てられた私の鞄から携帯を取り出す。
「着信、柚木遥斗。どうする?」
柚木君……もう学校着いたのかな。
私がいない事を心配してくれてるのかな。
でもこんな姿見せられない。