ボクは桜、キミは唄う
「え?あぁ、北川君は元彼じゃないよ~。彼女の振りしてって頼まれただけで。

あ、ナイショだったんだけど、もう時効だよね。今の彼氏は、北川君の友達で、私が好きなのを知って、北川君が間に入ってくっつけてくれたの」

「そうなの!?」

私はさらに驚いて、目を丸くしてアキちゃんに聞いた。

「うん。ごめんね。なんか隠してたみたいで」

「なんであいつ、彼女のふりなんか頼んだの?」

ナカちゃんは府に落ちない様子。

「それはぁ……ふふナイショ」

アキちゃんは全てお見通しみたい。

でも、アキちゃんが時効って言うなら、これも時効かな。

「ナカちゃん」

アキちゃんが荷物整理始めたのを見計らって、私はこそっとナカちゃんに話しかけた。

「北川君……さ、小学生の時、ナカちゃんの事」

でもそこまで言うと

「ん?あ、私の事好きだったんでしょ?」

ナカちゃんが当たり前の事のように続きを言った。
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