ボクは桜、キミは唄う
とりあえず、私の入試の感触を、お世話になった先生に伝えなきゃ。
でも、その前に、もうひとつ。
ナカちゃんの力を借りずにしたい事があった。
私はナカちゃんの姿が見えなくなった事を確認すると、柚木君のクラスの靴箱へ急いだ。
良かった。まだ来てない。
昨夜はいろいろ考えて眠れなかった。
そしてやっと書き上げたのは
『放課後、音楽室で待ってます』
という、シンプルな手紙。
書きながら、1年の頃、北川君が書いた手紙を思い出した。
あの嘘の手紙がきっかけで、私達は付き合う事ができんだ。
懐かしい。
『待ってて』
『待ってるから』
あの約束はまだ有効なのかはわからないけど。
もしかしたら、あの言葉にそんなに深い意味もなくて。今はもう他に好きな人がてきてしまったかもしれないけど。
本当に私自身強くなれたかどうかはわかんないけど。
こんな私で安心させられるかどうかもわかんないけど。
でも、あなたが好きです。
ちゃんと、伝えたい。
柚木君の上靴の上に、そっと手紙を乗せた時。
「楓花ちゃん?」
突然背後からかけられた声に、ビクッと体が揺れた。
ただでさえ緊張するこんな時に。
でも、その前に、もうひとつ。
ナカちゃんの力を借りずにしたい事があった。
私はナカちゃんの姿が見えなくなった事を確認すると、柚木君のクラスの靴箱へ急いだ。
良かった。まだ来てない。
昨夜はいろいろ考えて眠れなかった。
そしてやっと書き上げたのは
『放課後、音楽室で待ってます』
という、シンプルな手紙。
書きながら、1年の頃、北川君が書いた手紙を思い出した。
あの嘘の手紙がきっかけで、私達は付き合う事ができんだ。
懐かしい。
『待ってて』
『待ってるから』
あの約束はまだ有効なのかはわからないけど。
もしかしたら、あの言葉にそんなに深い意味もなくて。今はもう他に好きな人がてきてしまったかもしれないけど。
本当に私自身強くなれたかどうかはわかんないけど。
こんな私で安心させられるかどうかもわかんないけど。
でも、あなたが好きです。
ちゃんと、伝えたい。
柚木君の上靴の上に、そっと手紙を乗せた時。
「楓花ちゃん?」
突然背後からかけられた声に、ビクッと体が揺れた。
ただでさえ緊張するこんな時に。