ボクは桜、キミは唄う
結局、話すこともできずクラスメートに引っ張られた私は、胸に花をつけてもらい、教室でみんなで写真を撮る。

中学校最後の日。

みんなと過ごしたこの教室ともお別れ。

そう考えると、今、この時もすごくかけがえのない大事なな時間なんだけど。

でも、私は柚木君のことが気になって、ソワソワしていた。

どうして、待っていてくれたんだろう。

昨日、私が柚木君の家で待っている間、同じように柚木君も私の家で待っていてくれたの?

ただの気まぐれ?

たまたま?

誰かに伝言頼まれただけ?

それとも、

本当に最後の「サヨナラ」を伝えるため……?
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